iTOP Teacherコース in バンコク

歯科衛生士の芝野です。

先日、10/16~20までバンコクで行われたiTOPのTeacherコースに参加してきました。

2年前に東京でイントロダクトリー&アドバンスコースを受講させてもらい、ブラッシングの重要性や清掃用具の使い方を習得しましたが、

今回のTeacherコースでは、歯科医療従事者が患者に正確な情報とコーチングを高いレベルで提供することを目的としています。

そのために、コース内では歯科医療従事者が同じ職種の方にiTOP(個々にあわせた口腔の予防)の理念、正しい口腔ケアの方法や疾患のない健康な状態を長期間維持するための動機づけを指導できるようにトレーングを行います。

参加者はタイ、フィリピン、韓国、中国、日本などアジアの歯科医師、歯科衛生士、歯科業者の方25人程度でした。講師は、セルビアとオーストラリアの先生でした。

4日間の講義の中で午前中はiTOPの哲学や、歯周病・う蝕の理論的な講義があり、バイオフィルムが引き起こす歯牙や歯周組織への影響、歯間ブラシの有効性など改めてプラークコントロールの必要性を感じました。

午後は講師の歯科医師と参加者1:1でTouch to Teach(T2T)を実施しました。

ここでは、インストラクターとしての指導とテクニックのスキルをクラデン社の製品「CURAPROX」を使用して学びます。

実際に自分自身でCURAPROXの歯ブラシ、歯間ブラシ、フロスを使用していたので使用方法は問題なかったのですが、今回はインストラクターとして人に教える立場なのでどのようにブラッシングの重要性を伝えるのか、正確なブラッシング指導を行うかが難しく課題となりました。しかし、相手に寄り添ってTouch to Teach(T2T)を行うことでどこから病気が引き起こされるのか、どこを磨かなければならないのか伝わりやすく、セルフケアの向上につながると実感しました。

日本の歯科界でも予防という概念が広まりつつありますが、患者を指導する歯科医療従事者自身が正しい知識や情報、口腔ケアの方法をもっと習得する必要があります。これからiTOPを通して口腔衛生教育を行い、患者さんの口腔内の健康増進に繋げられるように努めていきたいと思います。